きゅうり

埼玉県農林総合研究センター 園芸研究所 露地野菜担当

食品豆知識(きゅうり)

きゅうりの原産地は、インドのヒマラヤ山麓からネパール付近と推定されています。日本への伝来は、918年に記された「本草和名」に「胡瓜」の記載があることから、それ以前と考えられています。

伝来後しばらくは、苦みがあり「高血圧の予防」「利尿作用」等があることから、薬用として用いられました。また、江戸時代には、切り口が徳川家の葵の紋に似ているため、武士は口にしなかったことなどから、栽培は広がりませんでした。

しかし、江戸時代の後期スイカ等、他のウリ類より早い時期に収穫できるため珍重され、食味の改良もすすみ栽培が奨励されました。このため各地に特産的な地方品種が成立し、ほんの一部ですが、早出し栽培も始まりました。

食品豆知識(きゅうり)

その後、明治・大正・昭和と品種改良や栽培技術開発が行われ、栽培面積は徐々に増加し、昭和30年代には、ハウス栽培の普及とともに、生産量が飛躍的に増加し、夏が旬であったきゅうりが、周年供給されるようになりました。

昭和60年代になると、それまで収穫の後半になると、果実表面に発生していた白い粉状の物質(ブルーム)を、特定のカボチャを台木にきゅうりを接ぎ木することにより、発生させなくする技術が開発されました。

食品豆知識(きゅうり)
右:ブルームあり

ブルームは、果実自らが環境の変化等から身を守るために発生させるもので、水洗いすればきれいにおち、有害物質ではないのですが、「消費者から農薬と誤解を招きやすい」、「触ると指紋が残るため古く見える」等のことから、現在市販されているほとんどのきゅうりが、ブルームレスになっています。

昨年度、埼玉県におけるきゅうりの栽培面積は、約700haあり、8月を除きほぼ周年生産されています。 生産量は、約7万9,000トンあり、全国の生産量の約8%を占め、全国順位は、第3位になっています。

給食会報163号(平成26年4月)から


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