さといも
埼玉県農林部生産振興課
総務・野菜担当
夏が終わり、これから秋の深まりとともに、埼玉県産の秋冬野菜が美味しい旬の時期を迎えます。
中でも、さといもは全国第1位の産出額を誇り、県南西部の入間地域を中心に国内随一の産地です。入間地域のさといもは、その選果選別の細やかさから、美味しくて形の良いさといもとして高い評価を得ています。
また、埼玉県は、お隣の千葉県とともに、さといもの仲間の八つ頭の産地でもあります。八つ頭は、一つの種芋から芽が八方に出て、ゴツゴツしたひと塊で大きくなります。
「八」が末広がりを意味するとともに、食べると人の「頭」に立てる縁起物とされ、お正月のおせち料理でも使われます。形がゴツゴツしていて調理に手間がかかることもあり、家庭で食べられる機会が減ってきているようです。
埼玉県農業技術研究センター(旧・埼玉県農林総合研究センター園芸研究所)では、平成18年に大きなまん丸の形をした八つ頭の系統を選抜しました。系統選抜された八つ頭は、一般的なさといもよりも甘くてホクホクした食感と、形が丸くて皮が剥きやすい特徴を持ち、そのまん丸な形から「丸系八つ頭」と名付けられました。
「丸系八つ頭」は、埼玉県の特産として、深谷市や杉戸町、羽生市、北本市など、県内各地で栽培されています。11月頃から出荷が始まり、12月に入ってから年末にかけてが旬の時期です。出荷のある期間に限り、県内の農産物直売所やスーパーの一部の店舗でお取り扱いがあります。
これから始まる味覚の秋、またお正月のおせち料理などに向けて、埼玉県産のさといも、八つ頭、さらに埼玉県特産の「丸系八つ頭」を、給食やご家庭の食卓の一品に是非ご活用ください。
埼玉県産さといも |
さといもの栽培ほ場 |
埼玉県特産「丸系八つ頭」 |
八つ頭 |
給食会報176号(平成30年9月)から