にんじん

県農林部地産地消推進室

食品豆知識(にんじん)

近年、健康志向が高まる中で、色々な緑黄色野菜が注目されています。今回はその一つ、にんじんの話です。


オレンジ色の秘密

御存知の方も多いでしょうが、にんじんの鮮やかなオレンジ色はカロテンという成分の色です。その含有量は緑黄色野菜の中でもトップクラス。「カロテン」の名も「キャロット」に由来しているということです。
カロテンは、体内でその一部がビタミンAに変わり、疲れ目を回復させたり、粘膜や皮膚、髪を健康に保つ等の効果があるそうです。にんじんを50g食べれば、一日に必要なビタミンAを充分にカバーすることができます。
また、ビタミンAにかわらなかった残りのカロテンも、それ自体が活性酸素の働きを抑え、ガンや動脈硬化を防ぐ効果があるといわれ、最近注目されています。


にんじんといっても色々あります

実はにんじんの色はオレンジばかりではありません。一般的に食べられている五寸にんじんはオレンジですが、主に西日本で栽培されている金時にんじんは紅色、沖縄県の島にんじんは黄色です。にんじんの原産地アフガニスタン近辺の野生種は白、その他、紫等実に様々なものがあります。
ちなみに、金時にんじん等の紅色は、トマトやスイカ等にも含まれるリコペンという成分に由来します。リコペンもガンを抑える働きがあるそうです。もちろんカロテンもたくさん含まれています。


代表的な緑黄色野菜

日本でにんじんが食べられる様になったのは江戸時代です。最初に金時にんじんなどの紅色で細長い東洋種が中国を経由して伝わり、後にヨーロッパで改良されたオレンジ色の西洋種が伝わりました。
埼玉県のにんじんの生産量は平成14年度に全国第9位。主な産地は妻沼町、新座市、深谷市、所沢市等。五寸にんじんで形質が良い向陽2号が主力品種となっています。
さて、根ばかりが注目されるにんじんですが、実はその葉もビタミンCやカルシウムを多く含み、若葉は油炒め等でおいしく食べられます。
にんじんは、文字通り緑色(葉)も黄色(根)も豊富に含む、緑黄色野菜の横綱です。

給食会報134号(平成16年10月)から

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