学校給食用米穀(埼玉県産米)の流通経路について

(公財)埼玉県学校給食会 基本食材係長

学校給食用米穀(埼玉県産米)

 現在本会が供給している「学校給食用精米」は全て埼玉県産の原料玄米を使用しています。本会では、平成10年12月から政府米を自主流通米に切り替え、埼玉県産の「学校給食用精米」の供給を開始しました。また地産地消の推進にともない、統一規格米(埼玉県産コシヒカリ3割、彩のかがやき7割)のほか、各市町村からの地元で収穫されたお米を学校給食で使用したいとの要望に応え、令和4年度で38市町に地場産米を供給しています。

 次に「学校給食用精米」の流通経路について説明します。

 埼玉県内で水稲米が生産・収穫され県内の各 JAに出荷されます。集荷された玄米は農産物検査法に基づく農産物検査を受けます。検査内容は「産地」・「年産」・「品種」及び「品位検定」により一等から三等及び規格外に等級付けされます。各 JAで集荷された玄米はJA埼玉県本部へ販売委託され、埼玉県学校給食会が玄米の購入をします。なお、玄米は年明けの3月末まで各 JAで保管・管理され、その後、4月以降には低温倉庫へ集約することにより、夏の暑い時期でも安定して高品質の原料玄米を供給することが可能となっております。

 原料玄米は、県内にある本会指定精米工場(6工場)で引き取り、品質検査(玄米)を実施します。検査内容は「産地」・「年産」・「品種」・「量目」・「水分」・「鮮度」等を全ロット毎回実施しております。各精米工場では玄米に混ざっているモミ・ワラ・石・ガラス・プラスチック等の異物を色彩選別機や金属検出器を使用し除去しています。精米されたお米は更に品質検査(精米)を実施します。検査内容は品位検査になり「量目」・「水分」・「鮮度」等、また異物検査として「着色米」・「砕米」・「籾等」を全ロット毎回実施しております。

 本会指定精米工場から本会指定米飯工場に精米が運ばれ、統一規格米・地場産米を分別保管管理し県内の各小・中学校及び県立学校からの注文に応じて、当日に米飯加工し供給しております。自校炊飯実施校においては本会指定精米工場から10kgポリ袋で供給しております。精米工場で実施している検査のほか、本会では指定工場で精米されたお米の放射性物質検査・DNA検査・品位検査を実施するとともに、各工場へ適宜立入調査を行い、適切に管理されているかを確認しております。また学校・給食センター様のご協力をいただき飯量等調査(炊飯の品質チェック)の実施をし安全安心な供給体制を構築しております。今後も県内産の「学校給食用精米」を年間を通して安心してご利用いただけるよう、関係各所との連携を強化し安定供給に努めてまいります。

給食会報187号(令和4年9月)から

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