だいこん
県農林部経済流通課
おでんがおいしい季節ですね。「卵」に「ハンペン」「がんもどき」いろいろありますが、なんと言っても味の染み込んだ「だいこん」、おいしいですね。
日本を代表する野菜
だいこんは、古くから日本人の食生活を支えてきた野菜のひとつで、『おしん』が「だいこん飯」を食べていた頃は、まさに日本の野菜として、今の3倍くらいが食べられていました。
だいこんは「すずしろ」として春の七草にも数えられ、「練馬だいこん」、「三浦だいこん」などと日本各地でそれぞれの地名を名前にした地域色豊かな品種が作られてきました。世界一大きな「桜島だいこん」や世界一長い「守口だいこん」などは有名ですね。
今は青首(あおくび)が主流です
しかし、最近では根の上の方が薄い緑色をした「青首だいこん」が全国的に作られています。
これは、辛みが少なく甘くてみずみずしいうえ、その長さや形が畑から引き抜いたり輸送に楽だったことや、病気に強く、す入りが少ないなどの理由から全国に広まったためです。
今では、たくあんなどの漬物用に用いる白首(しろくび)系のもの以外は、ほとんどがこの青首系となっています。
上下どちらが辛い?
ところで、だいこんは上下どちらが辛いと思いますか?そう、葉に近い上の方が甘くて、下の方が辛いのです。ですから、上の方をだいこんおろし、中間を煮物、下の方は味噌汁や漬け物に使うといっそうおいしく食べられます。また、葉っぱも栄養が詰まっているため、「ハットリ君」など、葉っぱを収穫するための品種もあります。
埼玉のだいこんは
最近、県内の学校給食に地場産の野菜が使われる例が多くなりましたが、だいこんは1番多く利用されています。
本県のだいこん生産量は2万7600トンで全国20位(平成11年度)。岡部町や川越市、所沢市などをはじめ入間地方や漬け物の産地である大里地方で多く生産されています。青首だいこんが中心ですが、大里地方では白首のだいこんも作られています。
生よし、煮てよし、漬けてよし。彩の国埼玉のだいこん。どうぞご賞味ください。
給食会報126号(平成14年1月)から