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食品豆知識
しゃくし菜
全農埼玉県本部園芸部園芸販売課
給食会報156号(平成24年1月)から
にら
全農埼玉県本部園芸部園芸販売課
給食会報155号(平成23年9月)から
いちじく
全農埼玉県本部園芸部園芸販売課
給食会報154号(平成23年4月)から
豆腐
株式会社ライクスタカギ
給食会報153号(平成23年1月)から
納豆
日東食品株式会社
給食会報152号(平成22年9月)から
みそ
有限会社 新井武平商店
給食会報151号(平成22年4月)から
しょうゆ
笛木醤油株式会社
給食会報150号(平成22年1月)から
ブルーベリー
県農林部生産振興課
給食会報149号(平成21年9月)から
野菜の選定について
全農埼玉県本部園芸部園芸販売課
給食会報148号(平成21年4月)から
ほうれんそう
県農林部生産振興課
給食会報147号(平成21年1月)から
チンゲンサイ
県農林部生産振興課
給食会報146号(平成20年9月)から
ホンモロコ
県農林部生産振興課
給食会報145号(平成20年4月)から
しいたけ(椎茸)
県農林部森づくり課
給食会報144号(平成20年1月)から
彩のかがやき
県農林部米づくり改革支援室
給食会報143号(平成19年9月)から
きゅうり
県農林部生産振興課
給食会報142号(平成19年4月)から
たまご
県農林部畜産安全課
給食会報141号(平成19年1月)から
ポジティブリスト制度導入について
県保健医療部生活衛生課
給食会報140号(平成18年10月)から
農薬
県農林部農産物安全課
給食会報139号(平成18年7月)から
牛乳3
県農林部畜産安全課
給食会報138号(平成18年1月)から
牛乳2
県農林部畜産安全課
給食会報137号(平成17年10月)から
牛乳
県農林部畜産安全課
給食会報136号(平成17年7月)から
こんにゃく
県農林部地産地消推進室
給食会報135号(平成17年1月)から
にんじん
県農林部地産地消推進室
給食会報134号(平成16年10月)から
えだまめ
県農林部地産地消推進室
給食会報133号(平成16年7月)から
いちご
県農林部地産地消推進室
給食会報132号(平成16年1月)から
さつまいも
県農林部地産地消推進室
給食会報131号(平成15年10月)から
なす
県農林部地産地消推進室
給食会報130号(平成15年7月)から
小松菜
県農林部地産地消推進室
給食会報129号(平成15年1月)から
ごぼう
県農林部地産地消推進室
給食会報128号(平成14年10月)から
トマト
県農林部地産地消推進室
給食会報127号(平成14年7月)から
だいこん
県農林部経済流通課
給食会報126号(平成14年1月)から
くわい
県農林部経済流通課
給食会報125号(平成13年10月)から
なし
県農林部経済流通課
給食会報124号(平成13年7月)から
ねぎ
県農林部経済流通課
給食会報123号(平成13年1月)から
黒豚
県農林部経済流通課
給食会報122号(平成12年10月)から
小麦
県農林部経済流通課
給食会報121号(平成12年7月)から
ほうれんそう
県農林部経済流通課
給食会報120号(平成12年1月)から
大豆
県農林部経済流通課
給食会報119号(平成11年10月)から
トウモロコシ
県農林部経済流通課
給食会報118号(平成11年7月)から
さといも
県農林部経済流通課
給食会報117号(平成11年1月)から
ブロッコリー
県農林部経済流通課
給食会報116号(平成10年10月)から
お茶
県農林部経済流通課
給食会報115号(平成10年7月)から
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全農埼玉県本部園芸部園芸販売課 青果ステーション 小島 勤
しゃくし菜は秩父の郷土野菜であり、標高が高い秩父地方では、白菜のかわりに栽培されております。標高の高いところでは9月上旬頃、低いところでは9月中旬頃に種を播き、晩秋の霜にあて、しんなり味が乗ってから収穫して、漬け込んだりします。寒さが厳しい秩父地方に適した野菜で、秩父の家庭では昔から保存食として、家族が一冬中食べられるだけのしゃくし菜を大きな樽に漬け込んでいました。
しゃくし菜は地域・作季限定の野菜です。
しゃくし菜の葉は「しゃもじ」に似ていることが「しゃくし菜」の由来になったとも言われております。学術的には「雪白体菜(せっぱくたいさい)」と言われ、白菜にはないシャキシャキとした食感で、漬物にすると歯切れもよい野菜です。
秩父地方では、漬物の他にも油でさっと炒めて食べたり、まんじゅうやお焼きのあんにして食べています。
自然豊かな秩父地方で育ったしゃくし菜は晩秋の霜にあたる事により、より葉も肉厚になり、10月頃から出始まります。是非、季節の伝統野菜をご賞味下さい。
給食会報156号(平成24年1月)から
全農埼玉県本部園芸部園芸販売課 青果ステーション 小島 勤
にらは中国西部原産の野菜です。東アジアの各地に自生していますが、にらそのものはヨーロッパにはない野菜です。
日本のにら栽培の歴史は平安時代の記録に記されるほど古く、古事記では「加美良(かみら)」、万葉集では「久君美良(くくみら)」として登場しています。
「にら」という名は、おいしいという意味の古語「美良」(みら)が変化(子音交替)した言葉といわれています。
江戸時代には、薬用として利用されており、食用として利用されるようになったのは、明治時代に入ってからです。
現在では、ビタミン豊富で栄養価の高いスタミナ野菜として健康志向を背景に消費が伸びています。
品種と栽培方法の改良で、北海道から沖縄まで全国的に栽培されるようになっており、一年中手に入りますが、全国的には1~5月の入荷量が比較的多く、出回っております。
県産は11月~3月が出荷の時期なので、旬の時期においしいにらをご賞味下さい。
にらの選び方は葉の幅が広く、やわらかいにらを選びましょう。
根本の切り口が新しく、葉の色つやがよく、葉先までピンと伸びているものが新鮮です。
葉先が折れたりしおれているもの、葉に白い斑点があるものは避けましょう。
また、保存の際は傷みやすいので早く調理して頂くか、冷蔵庫の野菜室に立てておくと葉が重ならず、傷みにくいです。
給食会報155号(平成23年9月)から
全農埼玉県本部園芸部園芸販売課 課長 水村 洋一
クワ科のいちじくはアラビア半島あたりが原産で、新石器時代の遺跡から炭化した実が出土するなど世界最古の栽培果樹とも言われています。
旧約聖書にはアダムとイブが裸を隠すためにいちじくの葉を使ったと記されています。
日本には中国経由で江戸時代に入ってきました。昔は家の庭先などに植えてあり、食用として親しまれていました。
春先から初秋にかけて実の中に白い花をつけ、そのまま肥大するのですが、花が見えないので「無花果」と言う漢語が当てられました。
一方、「いちじく」の由来は毎日一つずつ実が熟すため「一熟」⇒「いちじく」という説があります。
主な効用は食物繊維のペクチンが豊富なので整腸作用や美肌効果があると言われています。また「フィシン」というたんぱく質分解酵素を含むので食後のデザートにはもってこいの一品ではないでしょうか。
いちじくの選び方はふっくらとして果皮に張りがあるものが良いでしょう。へたの切り口に白い液がついているのは新鮮な証拠。保存方法は日持ちがしないためなるべく早く食べるほうが良いですが、乾燥を防ぐためポリ袋等に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。食べきれない場合はコンポートやジャムにする方法もあります。世界的には乾燥いちじくの利用も多く見られるようです。
国内の産地は愛知・和歌山・福岡など、出荷時期は8月から10月がシーズンになります。販売されている品種は「枡井ドーフィン」と呼ばれる品種が約8割です。
埼玉県では20年位前から産地化が始まり、現在、加須市と川島町を中心に90トン以上が市場に出荷されたり(店舗販売向け)、和菓子、ジャム等への加工原料として出荷されています。
県産の新鮮ないちじくで、独特の食感と甘さを楽しんでみませんか。
給食会報154号(平成23年4月)から
株式会社ライクスタカギ 代表取締役社長 星田 博文
今や世界中で食べられている豆腐ですが、そのルーツは中国だと言われています。今から2,000年以上も前の前漢の時代。初代皇帝の孫である劉安が部下に作らせたのが、豆腐の始まりとのことです。
「豆腐」という字は「豆がくさる」と読めます。ところが豆腐は、作るときにはきれいな水が欠かせず、何より鮮度が大切とされる食品です。昔の人も「腐」という字に違和感を持ったようで、豆腐と納豆が伝わった時に、名前が入れ替わったのだという説を唱えました。
実は、「腐」の字の冠である「府」には「くら」という意味もあり、もともとは「庫」という字を冠にしていました。「腐」は捕った獣の肉を庫に入れて保存しておく状態を表した字で、初めは死後硬直で固くなっている肉が、食べられるくらいに柔らかくなってくることから、のちに肉に限らず、ぶよぶよと柔らかいものを広く指すようになりました。つまり「豆腐」とは「柔らかい豆」という意味だというのが真相だそうです。
御存じのように、豆腐は大豆食品なので、たんぱく質をたっぷり含んでいます。しかも消化吸収率が高いので、胃に負担がかからないのが特徴です。
子どもは夏に冷たい飲み物や食べ物を取り過ぎて、お腹をこわすことがよくありますが、そんなときの体力回復に役立つのがたんぱく質です。豆腐はたんぱく質を補うとともに、約90%を占める水分が、脱水症状を防いでくれます。
豆腐が健康食品といわれるのは、植物性の脂肪をたんぱく質の次に多く含んでいるからでもあります。植物性の脂肪は不飽和脂肪酸で、コレステロールを少なくする働きがあります。同じ脂肪でも動物性は、飽和脂肪酸を多く含み、血液中のコレステロールを増やしてしまいます。成長期の子どもの肥満解消にも豆腐が効果的です。
現在、豆腐の種類はたくさんありますが、大きく分類すると「木綿豆腐」、「絹ごし豆腐」、「充填豆腐」の3種類です。県学校給食会で取り扱っている「冷凍豆腐」は、良質な埼玉県産大豆を100%原料に充填豆腐を、一丁一丁丹念に製造していることから、冷凍ではありますが、より生の豆腐に近い「冷凍豆腐」です。安全安心で、おいしく健康で便利な「冷凍豆腐」をぜひご利用下さい。
給食会報153号(平成23年1月)から
日東食品株式会社 代表取締役 長谷川 健太郎
現在では「納豆」といえば主に糸引き納豆のことを指しますが大きくは寺納豆、甘納豆、糸引き納豆の三つに分けられます。
寺納豆は、麹菌で発酵させたもので、甘納豆は「栄太楼」が開発した和菓子です。ここでは一般的な「納豆」である「糸引き納豆」のことについて述べます。
「納豆」の起源については、中国大陸から稲の栽培方法が伝来する縄文時代後期に納豆のようなものがあったとする説や、弥生時代に自然に発生した、源義家が奥州征伐の際に発見した等、様々な説があり、実のところはっきりしたことは、わかっていません。「納豆」の文字が歴史上最初にでてくる文献は、平安時代中期に藤原明衡が書いた「新猿楽記」ですが、これも「寺納豆」か「糸引き納豆」のことか専門家の間でも解釈が異なります。
また、名前の由来については、「寺の納所(なっしょ)で作られたから」という説と「藁つとに豆を納めるから」という説があり、納所の説が有力と見られています。
「納豆」といえば、「水戸納豆」という言葉に代表されるように、茨城県が本場だと考える人が多くいます。これは、明治時代に鉄道が敷設され、水戸駅前の広場で販売されていたものが、お土産として駅のホームで販売されるようになり、非常に人気が出たことから「水戸が本場」だと思われるようになりました。現在でも、茨城県に最も多くの納豆製造業者が存在しています。
三年程前にテレビで取り上げられたダイエット効果は、納豆にはありませんが、悪玉酵素をやっつける、骨粗鬆症を防ぐ、血糖値を下げるといった優れた効果があります。「納豆」を正しく知ることによって健康を保っていただきたいと思います。
埼玉県産大豆で作った「彩の国なっとう」は、日本の食料自給率を上げようとする「ニッポンの食、がんばれ!」キャンペーンの推奨製品に選ばれました。健康に役立つ「納豆」をぜひご賞味ください。
給食会報152号(平成22年9月)から
有限会社 新井武平商店
みその歴史を尋ねると、起源は、古代中国の「醤」"しょう"であると言われており、紀元前700年頃、動物や魚類の肉をほぐし、酒、塩を混ぜてかめに仕込んで熟成させたものと言われております。
その後、大豆や雑穀を発酵させた「鼓」(し、くき)が作られるようになり、日本にはいつ、どのようにして伝来したか定かではありません。 701年「大宝元年」に制定された大宝令には、朝廷の食事づくりの調味料としてその名が出てきます。 鎌倉時代に入り、禅宗のお寺で、すり鉢が使われるようになり、みそをすり鉢で擂ると水によく溶けるので味噌汁が生まれ、室町時代には、大豆の生産が増え、みそ汁が普及しました。 特に、戦国大名たちは、大切な栄養源として、みそ作りに力を入れました。
みそが、その土地の原料や独特の風土で個性的に育てられるため地名が商品名として残りました。 みその原料が大豆、米又は麦、食塩であることは良く知られているところです。 それぞれの地域のみそは、原料の配合割合が異なり成分はみな同じではありません。 大豆の割合の高いみそはたんぱく質が多く、低いみそは、でん粉質が多く、食塩の割合や熟成期間の長短、水分により、塩分や色も異なります。 普通、水分は、40~50%(45%)含まれ、みその食塩濃度は、11~14%(12%前後)位で、種類や地方によっても変わります。 米や麦で作るこうじには、たんぱく質を分解したり、でん粉を糖に変えたりする酵素があって、大豆に加えるこうじと塩の量でみその甘い、辛いがきまります。
みその色に濃淡の差があるのは、発酵熟成中に起こる「メイラード反応」によるものです。 大豆などのアミノ酸と、米、麦、などのでん粉から出来る糖が反応して褐変する現象で時間の経過とともに熟成が進むので色は次第に濃くなっていきます。
大豆を煮たり蒸したりするよりも発酵することにより、風味や香りが豊かになり、また栄養価も高く、旨みが増します。 また、微生物の力で保存効果も上がります。 みそは、美味しくて栄養があるだけでなく、医者要らずとも言われ、コレステロールの抑制やがん予防効果、整腸作用、美肌効果等の数えきれないほどの機能性があることが研究によって分かってきました。
給食会報151号(平成22年4月)から
笛木醤油株式会社
「世界で最も古く、最も新しい調味料」として日本のしょうゆが注目され使用されています。海外使用量も年々増え、アメリカ、アジア、ヨーロッパなど世界的に広がっています。
このように日本独自の醗酵食品が海外で受け入れられる中、国内での関心は低いように思われます。殆どのご家庭で毎日利用している「しょうゆ」は、身近すぎて空気のような存在になっている様に思います。
食品の特徴や特性を知ることで料理の幅も広がり食が豊かになるのではないでしょうか。
しょうゆの由来は、鎌倉時代に中国留学した禅僧が持ち帰った「径山寺(きんざんじ)味噌」から生まれたと言い伝えられています。しょうゆの原材料は、大豆・小麦・食塩で、味は主に大豆のたんぱく質から、香りは小麦のでんぷんが麹菌や酵母、乳酸菌などの働きで分解・醗酵、さらに熟成されしょうゆ特有の色・味・香りが生まれます。
この造り方が本醸造方式となります。
この他に「諸味(もろみ)」または「生しょうゆ」に、大豆のたんぱく質を塩酸分解して造ったアミノ酸液を加え、熟成させた混合醸造方式や混合方式の製造方法があります。アミノ酸液特有の旨みが特徴です。
この他、醸造方法として天然醸造と適温醸造があります。
しょうゆの種類は、全国の消費量の80%以上を占める「濃口醤油」と「淡口醤油」「溜醤油」「再仕込醤油」「白醤油」の5種類があります。何れも大豆、小麦、食塩で植物性原料を用いて製造され、原料配合や醸造期間により異なった「しょうゆ」となります。
地産地消を進めている学校給食会専用の「彩花しょうゆ」は、埼玉県産大豆・小麦を用いて杉桶で一年間じっくりと醗酵・熟成させた天然醸造のこいくちしょうゆとなります。
種類・品質により料理の味に大きく影響します。黒色で塩辛ければ醤油?は、日本人として寂しい限りです。
先人達が創り上げた万能調味料「しょうゆ」を味わってください。
諸味(もろみ)の撹拌
給食会報150号(平成22年1月)から
県農林部生産振興課
○歴史
ブルーベリーは北米原産の果樹です。20世紀初めからアメリカ・ヨーロッパを中心に品種改良が進められ、広く世界で栽培されるようになりました。
本県では、桑園跡地を有効利用するため、美里町や熊谷市(旧江南町)を先がけに、ブルーベリーが広い地域で導入されるようになりました。
本県では、平成14年の栽培面積は約24ヘクタールでしたが、平成19年には約65ヘクタールまで増加しています。
○特性
ブルーベリーは防除作業がほとんど必要なく、栽培管理が容易です。加えて、果実が軽量であることから、女性や高齢者でも取り組みやすい品目です。
また、観光摘み取りにも向くため、収穫作業の省力化と同時に消費者との交流が図られるという長所があります。
更に、加工にも向くことから、生食以外にジャム等の加工品が開発されています。
栽培が盛んな地域の学校では、既にブルーベリージャムが給食に使われ、おなじみとなっています。
機能性成分
ブルーベリーに多く含まれるアントシアニンは、目の疲れによいと言われています。
鉄分が多く含まれることから、貧血の予防にも役立つといわれています。
また、食物繊維が含まれていることから、便秘の解消等、整腸に役立つと言われています。
品種
ティフブルー
最もポピュラーな品種です。7月中旬から9月中旬頃収穫されます。果実が明るい青色であり、貯蔵性が高く、生食だけでなく、加工にも向いています。
ダロウ
6月中旬から7月中旬頃収穫されます。大粒で明るい青色の果実で、熟すと甘味が強くなり、生食に向いています。
ウエイマウス
6月中旬から下旬頃収穫されます。暗い青色の果実で、生食に向いています。このほか、「スパルタン」、「ウッダード」、「ホームベル」等の品種があり、8月下旬頃まで収穫可能です。
給食会報149号(平成21年9月)から
全農埼玉県本部園芸部園芸販売課
「安全で新鮮な国産農産物を食べたい。」これは、消費者が常に願っていることだと思います。野菜についていえば、安全の面では、関係機関指導の下、生産履歴の記帳運動や農薬飛散防止対策などが講じられています。また、新鮮の面では、生産現場―輸送―卸売市場―小売店までのコールドチェーン化による品温管理や各種包装資材の開発により鮮度保持が図られています。採れたてのものをすぐに手に入れるという機会は限られています。ですから、小売店等での購入時には少しでも新鮮なものを選びたいものです。ここでは、これから旬を迎える埼玉県産春野菜の選び方についてご紹介しますので参考にして下さい。
きゅうり
施設栽培で、1月から出始る促成栽培に加え、4月からは半促成栽培のものが、6月まで出回ります。緑色が鮮やかで張りがあり、表面の小さなイボ(トゲ)が痛いものほど新鮮です。ツルに近い頭の部分がフカフカと柔らかいものは古くなっているので避けます。
トマト
出回る時期は、きゅうりとほぼ同じです。ヘタがきれいな緑色で、全体に丸みがあり色むらの無いものを選びます。ずっしりと重く固くしまっているものほど果肉が緻密で甘みがあります。角張っているものは空洞果であることが多いので避けます。
春ブロッコリー
冬まきトンネル栽培で4月から6月まで出回ります。花蕾が濃い緑色でドーム型、良くしまっているものを選びます。花蕾がゆるんで黄色くなっているもの、茎の切り口が茶色いものは避けます。
春にんじん
冬まきトンネル栽培で4月から6月まで出回ります。オレンジ色が濃く、肌の表面が滑らかなものを選びます。茎の切り口が緑色のものは適期に収穫された目安となります。黒ずんだものや、切り口の軸の大きいものは芯が太く硬いので避けます。
春かぶ
冬まきトンネル栽培で3月から6月まで出回ります。根部が丸く肌が白くきめ細かでツヤがあるもの、葉が色鮮やかでみずみずしいものを選びます。ひび割れがあるもの、柔らかいものは避けます。
給食会報148号(平成21年4月)から
県農林部生産振興課
○来歴
原産地はペルシャ周辺で東へはネパールから中国に渡り、7世紀頃に中国で栽培が始まりました。
この中国の栽培種は、葉がぎざぎざしており、東洋種の特徴とされています。
西へはアフリカからヨーロッパに伝わりました。ヨーロッパの栽培種は、葉が丸いのが特徴で、西洋種と呼ばれます。
日本へは16世紀に中国から東洋種が、明治に入ってフランスから西洋種が伝わりました。明治時代までは高級野菜でしたが、大正時代に普及し、昭和30年代から栽培量が大きく増えました。現在主流のものは東洋種と西洋種の交雑種がほとんどです。
埼玉県でも新鮮野菜の供給基地として児玉・大里地域や入間・北足立地域で急激に栽培が拡大していきました。
昭和42年には、現在の栽培面積とほぼ同じ2,200ヘクタールに達し、日本一のほうれんそう産地として発展してきております。
○栽培
埼玉県では、畑に直播きを行う露地栽培が主体で昭和60年代まで周年で栽培が行われてきました。
ほうれんそうは、夏の暑さに弱いことから、現在では秋から春までの栽培が一般的です。
また、主要産地では生産履歴システムの導入や減農薬、減化学肥料栽培の推進を行うなど、安全で安心を追求した生産が行われています。
○栄養
ほうれんそうの栄養で特徴的なものは鉄で野菜の含有量ではトップクラスです。鉄は赤血球中のヘモグロビンの合成に必要ですが、吸収しにくく、欠乏しやすいと言われていますので、十分な摂取が必要です。
また、ビタミンCは鉄の吸収を助けてくれます。
○調理のコツ
ビタミンCは水溶性ですので水に溶けやすく、加熱時に壊れやすい性質を持っています。
このため、確実に無駄なく摂取するには1分ぐらい茹でて手早く調理するのがコツです。
給食会報147号(平成21年1月)から
県農林部生産振興課
○来歴
チンゲンサイは、だいこんやハクサイと同じアブラナ科の植物であり、原産地は地中海沿岸のトルコからバルカン半島の高原で、中国に渡ってから現在のチンゲンサイに改良されたものです。
日本には、昭和47年の日中国交回復のころに入ってきたといわれている比較的新しい野菜です。
当時、日本では様々な名前が付けられていましたが、昭和58年に農林水産省により「チンゲンサイ」として名称統一が図られました。
埼玉県では吉川市や三郷市などで、いち早く栽培をはじめており、当時の20ha(昭和57年産)は日本一の栽培面積となっていました。
現在、作付面積は129haで全国6位となっており、主に川越市をはじめとした県西部の畑作地域で栽培されています。
○栽培
埼玉県では、ハウスでの周年栽培の他、春から夏は露地でも栽培されています。
また、栽培にあたっては、農薬の使用を少なくするため、防虫ネットで密封して害虫の進入を防ぐなど、農薬の低減に努力をしています。
出荷は、露地ものが出回る夏から秋に多くなります。
○栄養
ビタミンCやベーターカロテンなどのビタミン群のほか、ミネラル成分、食物繊維を豊富に含んでいます。
豊富なビタミン類が体調を整え、老化を予防、また食物繊維も含まれるため、便秘の改善にも効果が期待出来ます。
○調理のコツ
加熱調理しても栄養成分や歯ごたえが失われにくいのが特徴です。
塩と油を入れてゆでるとつやや風味がよくなり、甘味が生きます。
また、炒め物をするときも油に少々の塩を加え、火は常に強火で、短時間に炒めるのが風味を残すポイントです。
また、煮物や炒め物のほか、漬け物にしてもおいしくいただけます。
給食会報146号(平成20年9月)から
県農林部生産振興課
海のない埼玉県では昔からウナギやコイ、フナ、アユなどは重要なタンパク源でした。この名残でしょうか、県東部に広がる田園地帯では、水路で採れる小魚を「ざこ煮」といって醤油と酒、砂糖で煮付けて食べる習慣があります。今では、この身近な水路で小魚が捕れなくなってしまいました。
そこで、農林総合研究センター水産研究所では、小魚の需要に応えるためホンモロコの養殖技術の開発に取り組み、平成4年に全国に先駆けて水田を利用した養殖技術を開発しました。
ホンモロコは琵琶湖原産の12cmほどに成長する小魚で、コイ科の中ではもっとも美味しいといわれています。関西では高級魚として料亭などで珍重されています。
養殖は4月の採卵から始まります。卵は1週間ほどでふ化し、その後餌を与えながら育て、9月には6cmほどに成長します。
生産者は、井戸水のみを使い、高品質の餌を用い、医薬品は使わずに育てたホンモロコを「彩のもろこ」と名付け、ブランド化に向けて生産を拡大しています。現在、県東部を中心に50戸ほどの生産者が約20トン生産しています。
育てた魚は、大部分が生産者の庭先で販売されます。旬は10月から翌年の2月までで、料理では「ざこ煮」のほか、天ぷら、素焼きなどがポピュラーです。
春日部市の庄和では学校給食にも出され、子どもたちから美味しいという声や、小魚を初めて食べたという声など様々な反響が得られました。
また、ホンモロコはシシャモの約3倍のカルシウムを持つ健康食品で、骨も柔らかく丸ごと食べられます。
「彩のもろこ」ののぼり旗を掲げた養殖池を見かけましたら、訪ねていただき、埼玉の新しい味ホンモロコを家庭でも御賞味ください。
給食会報145号(平成20年4月)から
県農林部森づくり課
暖かいお鍋がおいしい季節になりました。今回はお鍋や煮物に欠かせない「しいたけ」を紹介します。「しいたけ」には、生しいたけと乾しいたけに分かれていますが、平成18年10月1日から、原木栽培品か菌床栽培品かを表示することが義務付けられました。
生しいたけ
(1)原木しいたけ
しいたけは、日本、中国、韓国などで食用に栽培されるほか、東南アジアの1,000~1,500mの山地にも分布しています。
しいたけが人工栽培されるようになったのは、今から60年ほど前で、「種駒(たねごま)」という、しいたけの菌を蔓延させた木片が開発されてからです。栽培方法は、早春に、この種駒を90cmに切りそろえたクヌギ・コナラ・シイ類の丸太に打ち込みます。その丸太を林の中で夏を2回過ごさせますと、秋から冬にかけてしいたけが発生します。
本県の原木しいたけは秩父地域を中心に栽培されまして、平成18年次の生産量は336トン(全国16位)となっています。
(2)菌床しいたけ
菌床栽培は、丸太の代わりにコナラ等のオガ屑とフスマなどを混ぜてブロック状や円筒状に固めた培地を使います。殺菌した培地にしいたけ菌を植え付けて、専用のハウスの中で管理します。工場的に栽培できるので、山間地以外でも生産されています。平成18年次は886トン(全国19位)の生産量でした。県内で生産される生しいたけの4分の3は菌床栽培となっています。
乾しいたけ
乾しいたけの平成18年次の生産量は13トンで、原木しいたけを乾燥したものです。中国産の場合は菌床しいたけを乾燥したものがほとんどです。
日に当てて干すことによって、カルシウムの吸収を促進させる働きのあるビタミンD2の含有量も増えます。また、血漿コレステロールの低下作用のあるエリタデニンも生しいたけより多く含まれています。
調理のポイント
生しいたけは、水で洗うと香りやうまみ成分が落ちるので、ふきんやペーパータオルで汚れをふき取る程度で調理します。乾しいたけは、室温以下の低温で約5~8時間水で戻してから使ってください。
また、生しいたけは、フリージング用の容器に並べて冷凍すれば、約1ヶ月は冷凍保存が可能です。
給食会報144号(平成20年1月)から
県農林部米づくり改革支援室
埼玉県は、全国16位のお米の生産県です。ところがこれまでは、作付品種が多かったため、本県を代表する銘柄が育ちませんでした。
このため、埼玉県農林総合研究センターでは、平成4年から県産米の主力品種の一つとなるように「彩のかがやき」の育成を始めました。十余年の歳月をかけて品種改良を行い、良食味で病害虫に強い「彩のかがやき」が誕生しました。
「彩のかがやき」は、コシヒカリ系の「祭り晴」、ササニシキ系の「彩の夢」の交配で生まれた良食味の素質を持った米である上に、その良食味を発揮するため、適切な施肥量を遵守し、たんぱく質含有量6.5%以下を指標としています。肥料を与えすぎるとたんぱく質が増えて、旨みが落ちてしまうことから、肥料を抑えてお米の食味を重視した栽培を行っているのです。
また、稲に多く発生する病気であるいもち病やシマハガレ病、稲の害虫のツマグロヨコバイへの病害虫複合抵抗性を備えており、この特徴を生かして減農薬で窒素肥料を控えた、安全・安心でおいしい米づくりが行われています。
さらに、農業団体と県では、県下統一の栽培指針を作成し、生産者に対する栽培講習会などを通じて、良食味の維持を徹底する指導を行っています。こうした取組によって「彩のかがやき」は、良食味米として、消費者の支持を集め、平成16年から県産米としては初めて、県内の多くの量販店などで単一銘柄の埼玉ブランド米として販売されるようになりました。
彩のかがやきの認知度の上昇とともに、作付面積も拡大しており、埼玉県を代表するブランド米を目指して躍進中です。
ふっくりらと粘りがあり、さっぱり味で
ほんのりした甘みが残る「彩のかがやき」
「彩のかがやき」についてもっと知りたい方は米づくり改革支援室ホームページをご覧下さい。
http://www.pref.saitama.lg.jp/A06/B400/index.htm
給食会報143号(平成19年9月)から
県農林部生産振興課
○歴史は
きゅうりは、インドのヒマラヤ山麓が原産地とされています。現地では3,000年前から栽培されていたとのことで、日本には中国を経て平安時代(6世紀後半)に渡来しました。
埼玉県は古くからきゅうりの供給地として有名で、明治時代から全国の産地に優良種苗を供給してきたほか、第一次世界大戦以降には、温室を使った促成栽培が行田市、加須市、羽生市を中心に北埼玉地域で盛んに行われ始めました。
埼玉県は現在でも、約57,000トン(17年産)を生産する全国3位の主産県です。
○品種は
きゅうりの品種は、大きく分けると表面のトゲが白い白いぼ種、トゲの黒い黒いぼ種があります。
かつては、黒いぼ種が主流でしたが、昭和40年代に埼玉県農業試験場が味や見栄えが良い白いぼ系統の品種を育種。これが全国に広がるとともに、埼玉県はきゅうりの大産地に成長しました。
また、もともときゅうりは、表面を保護するブルームと呼ばれる白いろう物質の粉で覆われています。これが、新鮮さの一つの目安でしたが、消費者から農薬と間違われるなどしたため、20年ほど前から、表面に粉が無く光沢のあるブルームレスきゅうりが主流となっています。
さらに最近、いぼの無いフリーダムという品種が販売されていますが、皮が柔らかい、洗いやすいなどの特徴が好まれています。
○栄養は
きゅうりは、約95パーセントが水分で低エネルギーの野菜です。
また、カリウムを比較的多く含んでいることから、血圧の上昇を抑え筋肉の動きを滑らかにするほか、利尿作用があるので、二日酔いや手足のむくみ解消効果が期待できます。
○調理は
きゅうりは、ぬか漬けにするとぬかのビタミンB1がしみ込み、ビタミンB1含有量が増えます。24時間漬け込むと含有量が10倍になるといわれています。
また、きゅうりにはビタミンCを分解する酵素が含まれていますが、酢や加熱によって作用しなくなるので、サラダに用いる場合は直前に混ぜ合わせるか酢を加えたドレッシングにするとビタミンCを守ることができます。
給食会報142号(平成19年4月)から
県農林部畜産安全課
卵は価格の優等生と言われているように、安くて栄養が豊富であり、幼児から高齢者まで手軽に美味しく食べられる食材です。今回は、「卵」について改めて見直してみましょう。
○卵は栄養素の宝箱なのです
良質な動物性タンパク源であり、必須アミノ酸がバランス良く含まれています。また、鉄分やカルシウムの他、ビタミンA、B1、B2、D、Eなどのビタミン類も豊富に含まれており、まさに栄養満点の食材です。
○コレステロールが心配ですか
確かに鶏卵はコレステロールを多く含む食材ですが、卵黄には「レシチン」という脂質が含まれています。このレシチンには血中コレステロールの増加を抑え、血液の流れを良くする働きがあると言われています。一日2個以上の鶏卵を食べている人のコレステロール値が日本人の平均値以下であったという統計もあります。また、卵白に含まれる「リゾチーム」は市販の風邪薬にも含まれる成分で、免疫力を高めると言われています。卵の持つ生理的機能からみると、過度の用心は不要です
○鳥インフルエンザと鶏卵について
高病原性鳥インフルエンザの発生時には、発生農場や周辺農場で鶏や卵の移動を制限することがありますが、これは鶏に鳥インフルエンザがまん延することを防止するためです。通常、市販される鶏卵は洗浄消毒しているため、ウイルスが付いた卵が流通する可能性はほとんどありません。万が一、ウイルスが付いていたとしても、次の理由から、鶏肉や鶏卵を食べることによって、ヒトが感染することは考えられません。
・ウイルスは酸に弱いので、胃酸で不活性化されると考えられる。
・ウイルスがヒトの細胞に入り込むための受容体が鳥のものとは異なる。
・ウイルスは通常の加熱調理(中心温度70℃)で容易に死滅する。
また、これまで鶏卵や鶏肉を食べることによって、鳥インフルエンザがヒトに感染した例は世界的に報告がありません。以上のことから、鶏肉・鶏卵は安全です。
○食中毒を防ぐために
卵を購入したら冷蔵庫で保存しましょう。また、卵に表示してある賞味期限は、安心して「生で食べられる期限」を示したもので、これを過ぎてしまうと食べられなくなるわけではありません。但し、その場合は、十分加熱してから食べましょう。
給食会報141号(平成19年1月)から
県保健医療部生活衛生課
平成18年5月29日から、食品衛生法に基づき、食品中に残留する農薬等に対する規制を強化した「ポジティブリスト制度」が導入されました。
○ポジティブリスト制度概要
これまでは、基準が定められている283農薬等についてのみ規制されていましたが、5月29日から、799農薬等(農薬・動物用医薬品・飼料添加物)については、農薬等と食品との組合せごとに設定される残留基準値によって規制され、それ以外の農薬等については一律基準(0.01ppm)によって規制されます。
この制度の導入により、これまで規制できなかった農薬等についても規制の対象となることから、消費者にとって食品の安全性が一層確保されることになります。しかし、残留農薬検査における農薬の検出率は低く、基準違反はほとんどないため、日常の生活で必要以上に神経質になることはありません。
○埼玉県の検査状況
残留農薬等の検査は、年度ごと策定する「埼玉県食品衛生監視指導計画」に基づき計画的に実施しています。また、ポジティブリスト制度導入に合わせ、衛生研究所に新たな検査機器を設置し、一度に分析する農薬数を最高150種類(これまでは100種類)に増やして対応しています。
【平成18年度実施計画】
検査予定数:450検体(国産:310検体、輸入:140検体) 検体採取場所:多種多量の野菜が流通するスーパーや卸売市場等
【平成17年度実施結果】
検査実施数:487検体(国産:347検体、輸入:140検体) 検査結果:83品目の野菜、果実から24種類の農薬が検出されましたが、違反はありませんでした。
給食会報140号(平成18年10月)から
県農林部農産物安全課
農薬は、開発段階で長期にわたる毒性や残留性を確認するさまざまな試験が行われ、その成績をもとに登録申請されます。その後、国において厳密に検査され、登録のすべての要件をパスしたものが農林水産大臣の登録を受け、はじめて製造・販売・使用することができます。
さらに使用にあたっては使用可能な対象作物や使用基準を定めており、この基準を守って農薬を使用することにより、安全性が確保されています。
【農薬の適正使用の推進】
本年5月29日から食品衛生法のポジティブリスト制度が施行され、全ての農薬と農作物との組み合わせごとに農薬の残留基準値が設定されました。
そこで、県では、安全・安心な埼玉農産物を消費者の皆さんに供給するため、引き続き農薬を使用する方へ次のことを重点的に推進しています。
【1.使用基準の遵守】
農薬容器に表示してある適用作物、希釈倍数、散布量、使用時期や回数等を正しく守って使用すること。
〈農薬を使用するにあたっての基本です〉
【2.飛散防止対策】
農薬の飛散によって、他の作物に影響を与えないよう、風の弱い時に風向きに気をつけて散布することなど。
〈農業者ばかりでなく家庭菜園や住宅地等での農薬散布でも必要です〉
【3.記帳推進】
適正使用の確認や今後の防除対策に役立てるため、農薬の使用状況を記帳すること。
このような対策により、農薬の適正使用が図られています。
これからも、安全・安心な農産物の生産を推進してまいりますので、県産農産物の利用をお願いします。
給食会報139号(平成18年7月)から
県農林部畜産安全課
今回は、牛乳・乳製品の効果についてご紹介します。
「病原体から体を守る」
牛乳に含まれるタンパク質や糖類が、細菌やウイルスの体への侵入を阻止します。疲れた時は、牛乳を飲んで睡眠を十分取ることが体力回復に効果的です。
「不眠やイライラを解消」
牛乳タンパク質が分解されてできるペプチドなどが、神経の興奮を抑え、安眠を促します。寝る前の軽い運動と一杯の牛乳は、心地よい眠りを誘います。
「骨を丈夫に」
カルシウム含有量が多いだけではなく、吸収力が抜群。特に成長期は、将来に備えた強い骨作りが一番良くできる時期。運動することにより、骨量を増やし骨を丈夫にします。
「体脂肪率が低下」
牛乳を飲む人の方が飲まない人より体脂肪率が低いとの調査結果が出ています。適度な運動と併せると、効果的に体脂肪を減少させます。
「大腸をきれいに」
乳糖や乳酸菌が腸内環境を整え、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にします。肥満や肌荒れも改善できます。
「高血圧を予防」
血圧を上昇させる酵素の活性を阻害するとともに、血圧上昇作用を抑制する働きがあります。
日頃のメニューに牛乳・乳製品を少し加えるだけで、栄養バランスがぐんとアップします。例えば、サラダにパルメザンチーズをかけたり、フルーツにヨーグルトを加えたり、是非取り入れてみてください。
厚焼き卵
厚焼き卵を作るとき、牛乳、粉チーズも加えると栄養価抜群!(卵4個に対し牛乳大さじ3、粉チーズ大さじ2)<
お粥
鶏ガラスープでお米を煮立て、柔らかくなってきたら牛乳を加え、塩で味の調整を。(牛乳はスープの1/2の量)
カフェオレ
濃いめのコーヒーにその2倍の量のホットミルクを入れるだけ。コーヒーに比べて栄養抜群!
ロイヤルミルクティー
鍋に牛乳と紅茶の葉を入れ、沸騰直前まで温めます。1分ほどおき、茶こしで漉してください。
給食会報138号(平成18年1月)から
県農林部畜産安全課
牛から搾ったままのお乳を「生乳(せいにゅう)」といいます。
今回は、県内各地の酪農家から集められた生乳が、乳業工場に運ばれて牛乳として学校に配送されるまでをご紹介します。
【牛乳ができるまで】
●受乳
県内各地の酪農家から、タンクローリーで5℃以下に冷やされた生乳が乳業工場に運ばれ、ストレージタンク(生乳を冷却、保管するための施設)で冷却保管されます。
●清浄化
クラリファイヤーという遠心力を利用した機械で生乳を高速で回転させ、生乳中に含まれる目に見えない小さなちりを取り除きます。
●均質化
ホモゲナイザーという機械で、消化を良くするために、生乳の中にある脂肪の粒を細かく砕きます。この過程を経ないものはノンホモ牛乳と呼ばれます。
●殺菌・冷却
加熱殺菌して細菌などを死滅させます。殺菌後はすぐに冷却されます。一般的に出回っている牛乳の殆どは、120~130℃で2~3秒殺菌されています。
●充填
牛乳ビンや紙パックなどの容器に詰められて密封されます。
健康な牛から搾乳された生乳は、酪農家、クーラーステーション(生乳の冷却貯蔵施設)、乳業工場など、様々な段階で検査されています。最終検査に合格した牛乳のみが出荷されていますので、安心して飲んでください。
【牛乳ミニ知識】
生乳を原料とした飲料にはいくつか種類があります。種類や成分については容器に表示されていますので、手に取ったとき、ちょっと気にして見てください。
「牛乳」…生乳100%を加熱殺菌し、乳脂肪分3%以上、無脂乳固形分8%以上のもの。
「成分調整牛乳」…生乳から成分(水分、乳脂肪分等)の一部を除去したもの。低脂肪牛乳は乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下、無脂肪牛乳は0.5%未満にしたもの。
「加工乳」…生乳や乳製品を原料として、乳成分や乳脂肪分を調整したもの。
「乳飲料」…生乳や乳製品を原材料として、コーヒーや果汁、カルシウムなどを加えたもの。
給食会報137号(平成17年10月)から
県農林部畜産安全課
学校や家庭において、皆さんが飲んでいる牛乳は、タンパク質やカルシウムなど様々な栄養素がバランス良く含まれています。このことは良く知られていますが、牛乳を生産している酪農家についてはあまり知られていません。そこで、今回は埼玉県の酪農家について紹介します。
【乳牛を飼っている酪農家はどのくらい?】
埼玉県内で乳牛を飼っている酪農家は488戸です。飼われている牛の数は1万7,700頭で、全国で19番目です。意外に多いと思いませんか?(数値は平成17年2月現在。)牛が多く飼われている主な市町村は寄居町、神川町、岡部町、深谷市、児玉町です。
また、平成16年度の牛乳生産量は約10万トンです。学校給食用の牛乳は、全て県内の酪農家で生産されています。16年度には学校で1億1,560万本の牛乳が飲用されました。これは、県内で生産された牛乳の23%にあたります。新鮮で安全な牛乳ですので、これからもたくさん飲んでくださいね。
【酪農家ってどんなところ?】
乳牛は規則正しい生活のリズムをもっています。そのため、酪農家は毎日、餌やり・牛舎の掃除・乳搾りなど朝早くから働き、牛が気持ちよく過ごせるように愛情を持って育てています。
酪農家の仕事を肌で感じ、牛にふれあい、生命と食の大切さを学ぶため、乳搾りや餌やり、バター作りなどを体験してみませんか。
【どこで体験できるの?】
安全で衛生的に管理されていて、酪農体験を行うのに適切な牧場として「酪農教育ファーム」の認証を受けた牧場が、県内には4ヶ所あります。そこでは、牛や酪農家とのふれあいを通して、生命のぬくもりや食の大切さを学ぶことができます。学校の遠足なども大歓迎です。是非、お越しください。
【酪農教育ファーム認証牧場】
●榎本牧場
(上尾市 TEL 048-726-1306)
●亀田牧場
(坂戸市 TEL 0492-85-5211)
●吉田牧場
(小鹿野町 TEL 0494-75-1209)
●彩の国ふれあい牧場
(東秩父村 TEL 0493-82-1500)
*事前に予約が必要です。
*体験に係る経費に対する補助制度もありますのでご相談ください。
(畜産安全課 TEL 048-830-4194)
給食会報136号(平成17年7月)から
県農林部地産地消推進室
流通網が発達した現在、私達は実に多くの食品をスーパー等で入手することができます。しかし反面、その食品の原料や、製造過程を実際に見る機会は少ないと思われます。
こんにゃくもそのひとつ。その原料がごつごつした芋だとはなかなか想像がつきません。
【こんにゃくの作り方】
こんにゃく芋の主成分はグルコマンナンという食物繊維で、水を加えると膨張してゼリー状になり、これに消石灰等のアルカリを加えると、固まってプリプリした食感が生まれます。
生芋こんにゃくはこんにゃく芋を茹でるか蒸して、すり下ろし、これに消石灰等を加えて固め、煮た後に水にさらしてできあがります。
しかし、生芋は保存が難しいことから、芋を薄く切って乾燥し、これを粉にしてこんにゃくを作る方法が江戸時代後期に考案され、現在はこの精粉こんにゃくが普及しています。一般に、精粉こんにゃくは白く、生芋から作ると皮が混じるため、黒くなります。
【こんにゃく芋の栽培】
こんにゃく芋はサトイモ科の多年草で生子(きご)という子芋を植えて秋に収穫し、春にまたそれを植え、これを3年位続けないと収穫できる大きさに育ちません。
また、こんにゃく芋は寒さに弱いため、寒い地方では精粉こんにゃくが普及し、現在でも、西日本は黒、東北や北海道等では白色のこんにゃくが好まれているようです。
【昔から知られた健康食品】
さて、こんにゃくの成分は水分とグルコマンナンが大部分ですが、これは胃腸で消化できません。
けれども、コレステロールを抑えたり、腸内細菌の働きを活発化させ、腸の中の悪い老廃物等を外に出す働きを助けます。こうした効果は古くから知られています。
【埼玉のこんにゃく】
埼玉県のこんにゃく芋の収穫量は平成15年度全国第4位。主に秩父地方が産地となっており、学校給食にも供給されています。
おでんのおいしい季節ですが、機会があったらこんにゃく畑を見てください。この芋からこんにゃくを作った、先人達の技術と努力はどれほどのものだったでしょう。
給食会報135号(平成17年1月)から
県農林部地産地消推進室
近年、健康志向が高まる中で、色々な緑黄色野菜が注目されています。今回はその一つ、にんじんの話です。
【オレンジ色の秘密】
御存知の方も多いでしょうが、にんじんの鮮やかなオレンジ色はカロテンという成分の色です。その含有量は緑黄色野菜の中でもトップクラス。「カロテン」の名も「キャロット」に由来しているということです。
カロテンは、体内でその一部がビタミンAに変わり、疲れ目を回復させたり、粘膜や皮膚、髪を健康に保つ等の効果があるそうです。にんじんを五〇g食べれば、一日に必要なビタミンAを充分にカバーすることができます。
また、ビタミンAにかわらなかった残りのカロテンも、それ自体が活性酸素の働きを抑え、ガンや動脈硬化を防ぐ効果があるといわれ、最近注目されています。
【にんじんといっても色々あります】
実はにんじんの色はオレンジばかりではありません。一般的に食べられている五寸にんじんはオレンジですが、主に西日本で栽培されている金時にんじんは紅色、沖縄県の島にんじんは黄色です。にんじんの原産地アフガニスタン近辺の野生種は白、その他、紫等実に様々なものがあります。
ちなみに、金時にんじん等の紅色は、トマトやスイカ等にも含まれるリコペンという成分に由来します。リコペンもガンを抑える働きがあるそうです。もちろんカロテンもたくさん含まれています。
【代表的な緑黄色野菜】
日本でにんじんが食べられる様になったのは江戸時代です。最初に金時にんじんなどの紅色で細長い東洋種が中国を経由して伝わり、後にヨーロッパで改良されたオレンジ色の西洋種が伝わりました。
埼玉県のにんじんの生産量は平成14年度に全国第9位。主な産地は妻沼町、新座市、深谷市、所沢市等。五寸にんじんで形質が良い向陽2号が主力品種となっています。
さて、根ばかりが注目されるにんじんですが、実はその葉もビタミンCやカルシウムを多く含み、若葉は油炒め等でおいしく食べられます。
にんじんは、文字通り緑色(葉)も黄色(根)も豊富に含む、緑黄色野菜の横綱です。
給食会報134号(平成16年10月)から
県農林部地産地消推進室
暑い夏がやってきました。大人はもちろんのこと、子供にも人気が高いえだまめが旬の季節です。
【えだまめは日本生まれ?】
えだまめは、若くてやわらかいうちに収穫した大豆です。未成熟な大豆を枝ごと採って食用にするので、文字どおり「枝豆(えだまめ)」と呼ばれるようになりました。
大豆は、もともと中国、東南アジアあたりが原産地といわれ、日本では弥生時代にはすでに食べられていたようです。
しかし、えだまめとしての食べ方が普及したのは江戸時代の頃で、当時の文献によると、夏にはえだまめを背負ったえだまめ売りが現れ、人々は好んで食べていたとか。旧暦9月13日(「豆名月(まめみようげつ)」)の月見に、えだまめを供えるようになったのもこの頃だそうです。
中国や台湾などアジアの一部の国々では、えだまめを食べる習慣がありますが、これらは、日本から伝わったものだといわれています。
えだまめは、収穫したその日のうちにゆで、すぐに冷凍すれば甘みが落ちないため、冬から春にかけては、こうした国々から冷凍加工したえだまめがたくさん輸入されています。
【埼玉県も産地です】
埼玉県内では2月にえだまめの種まきが始まり、ビニールハウスの中で育てられて、5月には出荷されます。続いてビニールをかけて育てるトンネル栽培やビニールを敷くマルチ栽培で育てられたものが5月下旬から出荷され、6月下旬になると露地栽培ものが出荷され、夏の出荷ピークを迎えます。
埼玉県の大豆の生産量は平成14年度全国28位ですが、えだまめの生産量は全国第5位です。草加市、川越市、越谷市、岩槻市等が主な産地となっています。
【大豆には無い栄養が!】
えだまめは、大豆と比べると栄養分は蓄積途中ですが、タンパク質やビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム及び食物繊維などを含み、充分な栄養価を持っています。
さらにえだまめには、大豆に成長する過程で消費されてしまうビタミンAやCが含まれているので、夏バテや夏カゼ予防に最適です。
えだまめのグリーン、その色がまた清涼感を醸し出しますね。
給食会報133号(平成16年7月)から
県農林部地産地消推進室
真っ赤で甘いいちご。ケーキをはじめ、たくさんのお菓子の素材に使われているだけでなく、いちご味の歯磨き粉等もあるほど、いちごは実に多くの人に好まれています。
【学校給食でも人気】
県内では菖蒲町、川島町や吉見町等が主な産地となっており、平成14年度の生産量は全国11位です。
菖蒲町等では地元産のいちごを学校給食に供給し、また、埼玉県学校給食会では希望する市町村に県産のものを供給しており、児童・生徒に人気を博しています。
埼玉県を含め、関東では大粒で甘く香りがよい「とちおとめ」が主力品種となっています。ちなみに関西では同じく甘みが強い「とよのか」が主流で、ともに生食用に適しています。ケーキ等の飾りには甘み・酸味のバランスが取れ、形が崩れにくい「女蜂」が主に使われています。
【いちごの栄養面は?】
子供達に人気の食べ物というと栄養面が心配ですが、いちごは風邪の予防や肌の老化を防ぐ効果のあるビタミンCが豊富で、いちご1個にレモンの約半個分、約10mgも含まれています。1日に必要なビタミンCは50mgですから、いちごを五個食べれば、それを補えることになります。
また、いちご5個で約20キロカロリーと低カロリーなことも安心できる特徴のひとつです。
【いちごの収穫期は?】
ところで、クリスマスの頃になると、赤いいちごがたっぷりのったケーキが店頭をにぎわせますが、本来のいちごの収穫期は4月頃です。
しかし、夏場に苗を冷蔵庫等で低温処理すると9月頃に花芽が分化し、その苗を定植した後、ビニールハウス等で暖かくしてやると、クリスマスの頃開花・結実します。冬場でも春と勘違いするのです。
こうした栽培方法の普及や、冬に収穫できるような品種改良の進歩等、いつでもいちごを食べたいという根強い人気が、その収穫期を広げているようです。
いちごを使った、もしくはいちご味のお菓子等を探してみてください。実にたくさんあるはずです。
ちなみに青森県に「いちご煮」という名物がありますが、ウニと鮑を使ったお吸い物のことなのでお間違いなく。
給食会報132号(平成16年1月)から
県農林部地産地消推進室
食欲の秋。さつまいものおいしい季節となりました。このさつまいも、いつの時代も我々の生活に欠かせない、大切な作物なのです。
【導入の経緯】
さつまいもは中南米が原産地で、日本には江戸時代に中国から伝えられました。
当初は九州地方を中心に作られていましたが、享保の大飢饉のころ、蘭学者の青木昆陽が飢饉を救う作物として鹿児島県から種芋を取り寄せ、関東各地に広げました。
【川越と焼きいも】
その後、江戸に焼きいも屋が現れると、冬のおやつとして大人気になりました。そのころ、川越と江戸は新河岸川を利用し、船による物資の輸送が行われていたので、重いさつまいもも盛んに運ばれるようになりました。川越で作られたさつまいもは甘くておいしいので、川越はさつまいもの産地として江戸に広く知られるようになりました。
現在でも川越はさいたま市、三芳町等とともに、県内有数の産地のひとつになっています。
【その後の変遷】
江戸、明治時代と栄えた焼きいも屋も、砂糖を使ったお菓子が好まれるようになり、関東大震災を境に激減しました。
しかし、昭和に入り、戦争で食料が少ない時代になると、環境の変化に強く、収穫量が多いことから、さつまいもは主食に代わる大切な食糧として生産量を伸ばしていきました。
昭和30年代以降、食べ物も豊かになると、生産量は再び減少の一途をたどります。
【そして今】
さつまいもには腸の働きを活発にする食物繊維、ストレスや病気に対する抵抗力を強めるビタミンC、その他、ガン予防に効果があるといわれているカロチン等の栄養分が豊富に含まれ、現在、再び健康食として注目されています。
また、アメリカ航空宇宙局(NASA)では、この栄養豊富で簡単に栽培できるさつまいもを、宇宙で栽培し、宇宙食として活用するための研究を進めています。
飢饉や戦争の頃、我々に生活の活路を開いてくれたさつまいもは、近い将来、宇宙への活路を開いてくれるかもしれません。
給食会報131号(平成15年10月)から
県農林部地産地消推進室
ことわざの題材に使われている野菜は意外と多く、今頃から旬の季節を迎えるなすもその1つです。有名なものを2点ほど紹介しましょう。
【なすの花と親の意見は千に一つも無駄がない】
なすの花はほぼ全てが実になることからできたことわざです。なすの名前の由来も「実が早く成る=成す」からついたとか。
実際に6月から10月いっぱいまでの間に、1本の木から約120個収穫できるそうです。
埼玉県のなすの収穫量は、平成13年度は1万5100トンで、全国第9位です。主な生産地は、児玉町、庄和町、岡部町、騎西町等です。
本県では、卵型の「千両2号」という品種が主流で、色々な料理に合うという特徴があります。
【秋なすは嫁に食わすな】
これも有名なものですが、ふたつの意味があります。
一つは秋に出回る秋なすは皮が薄く実が充実していて非常においしいので、嫁には食べさせたくないという意地悪な意味です。
もう一つは、なすを食べると体が冷えるので、嫁の妊娠への悪影響を心配したためという正反対の意味です。
確かに、なすは血圧を下げたり、体温を低下させる効果があると言われています。
また、赤ワインで有名なポリフェノールも皮に多く含まれており、抗ガン作用や老化防止にも効果があるそうです。
しかし、その他、ビタミンやミネラルなどの栄養素はほとんどなく、特別な味や香りもありません。その特徴の無さが和風、洋風、中華風と色々な料理に合い、多くの料理に使用されています。特に、油との相性が良く、なすの油炒めなどは夏ばてしたときなど、カロリーを取りスタミナを付けるのに最適です。
【昔からのつきあいです】
なすの原産地はインドで、日本には奈良時代に中国を経由して伝わったと言われています。
古くから私たちの食卓にあがっていた野菜だからこそ、多くのことわざに使われているのではないでしょうか。
なすを使ったことわざは他にもありますので、ぜひ探してみてください。
給食会報130号(平成15年7月)から
県農林部地産地消推進室
新しい年がスタートしました。今年も1年健やかに過ごしたいものです。
ところで皆様はお正月にお雑煮を食べましたか。お雑煮の具は地域によって様々ですが、関東では小松菜を入れる地域が多いようです。今回はその小松菜についてのお話です。
【名前の由来】
小松菜の名前の由来は、江戸時代に東京の小松川村(現在の江戸川区)で盛んに栽培されていたためとする説が一般的です。
しかし、中国の習慣に由来するという説もあります。昔、中国では年頭に松の実と若菜を食べて無病息災を願ったそうです。後に、この習慣が日本に伝わった際、松の実が手に入らなかったことから、若菜に「松の実」の意味も込めて「小松菜」と呼ぶようになったとも言われています。
お雑煮に小松菜を入れるのはこの習慣の名残なのかも知れません。
【かぜ予防に】
確かに、無病息災を願いたくなるほど、小松菜は栄養分豊富な野菜です。特に、カルシウムとビタミンCが豊富です。カルシウムは丈夫な骨の形成を促し、骨粗しょう症等の予防になります。ビタミンCは体の抵抗力を上げる役割があるので、風邪の予防にはぴったりです。
【埼玉県の小松菜】
小松菜は名前の由来のとおり、現在でも東京で多く生産され、その他神奈川、埼玉、千葉等の都市近郊が主な生産地になっています。埼玉県では川越市、八潮市、三郷市等が主な産地です。
現在、埼玉県学校給食会では、岩槻市や杉戸町の生産者の方々と連携し、埼玉県産の品質の良い小松菜を学校給食として供給しようと取り組んでいます。
給食で埼玉県産の冷凍小松菜をたくさん食べられる日は、そう遠くないはずです。
【小松菜の花】
ところで、小松菜の花を見たことがありますか。通常、花が咲く前に食べてしまうので、なかなかお目にかかれませんが、菜の花に似た小さな黄色い花を咲かせます。蕾の頃に茎ごと軽くゆでて、おひたし等にして食べると春の味を楽しめます。
小松菜の花を見かけたら、春はもうすぐです。
給食会報129号(平成15年1月)から
県農林部地産地消推進室
今ではヘルシーな野菜としてサラダなどによく使われるごぼうですが、ごぼうを食用にしているのは世界中で日本と韓国だけだといわれるほど、世界における認知度は依然低いままです。
外国の人からみると「何で日本人は木の根っこなんか食べているんだ?」と不思議に思うほどだそうです。
今回は、そんなごぼうの話です。
【根気のつく野菜】
ごぼうは、もともとは中国北部からシベリア、ヨーロッパにかけて広く自生している雑草でした。平安時代に中国から薬草として伝わり、平安時代末期にはすでに野菜として食べられていたようです。
お節料理等にもよく使われ、大根、レンコン、ごぼう(ごんぼう)など「こん」のつくものは「根気(こんき)を養う縁起のいい野菜」として、昔から日本の食卓に上がっていました。
ちなみに、ごぼうを漢字にすると「牛蒡」と書きます。ひげ根が牛の尾に似ているので「牛」の「房」(ふさ・ぼう)から牛蒡(ごぼう)と呼ばれるようになったといわれています。
【食物繊維が豊富です】
ごぼうは縁起がいいだけでなく、食物繊維を豊富に含んでおり、実際に体にもいい野菜です。食物繊維は、体に不要なものを外に運び出し、便通を良くするとともに、血糖やコレステロールの増加を抑えてくれます。
また、外国の人から「木の根」といわれるほど歯ごたえがあるので、噛む回数が増え、唾液がよく出て、消化吸収が良くなり、同時にあごの骨も強くなります。
【埼玉のごぼう】
埼玉県のごぼうの収穫量は平成13年には2,420トンとなっており、全国で8番目です。川越市、深谷市、所沢市、新座市等が主な生産地です。
一般に関東の耕土は深くて水はけがよく、関西ではあまり深くないことから、長いごぼうは主に関東、短いごぼうは主に関西で作られる傾向があるそうです。
以上、秋の夜長に長いごぼうの話でした。
給食会報128号(平成14年10月)から
県農林部地産地消推進室
太陽がギラギラと照りつける夏がやってきました。太陽のように真っ赤なトマトがおいしい季節です。
【昔は鑑賞用でした】
意外に思われるかも知れませんが、トマトはもともと、南アメリカのアンデス山脈の砂漠地帯に野生していたナス科の植物です。
16世紀にヨーロッパに伝わり、日本には江戸時代にオランダ人によってもたらされました。しかし、当時は赤くてくさみが強く、おいしくなかったので、見て楽しむだけでした。たくさんの人々が食べるようになったのは、今から50年くらい前からのことで、現在食用になっているトマトはアメリカで改良されたものです。
【夏ばて対策にトマト】
トマトはとても栄養のある野菜です。特に注目したいのはビタミンCとカリウムです。ビタミンCが不足すると、少々の暑さで体がだるくなったり、疲れやすくなったりして、体全体の抵抗力が弱ってしまいます。
また、カリウムは体内でナトリウム(塩分)のバランスを取る働きをします。これからはどんどん暑くなり、汗もたくさんかく季節になります。夏ばて対策にトマトはぴったりなのでは?
【埼玉県内のトマト】
埼玉県では深谷市、北川辺町、上里町、岡部町、本庄市などがトマトの産地です。県内で栽培されているトマトの品種はそのほとんどが「ももたろう」で代表される完熟系の品種で、赤く甘味がでてから収穫され、ジューシーなのが特徴です。
最近はより甘いトマトの栽培の研究も進んでいます。最初に書いたようにトマトの故郷は雨の少ないところですので、ふるさとの気候と同じように水をあまりやらないで栽培すると、トマトの甘味が増します。
しかし、この栽培方法では小さいトマトしかできないという問題があります。
将来、技術が進歩すれば、より甘いトマトが簡単に手に入る日が来るかも知れませんね。
甘味いっぱいでジューシーな埼玉のトマト。暑い日は1個まるまるかぶりつくのも夏らしい食べ方なのでは。
給食会報127号(平成14年7月)から
県農林部経済流通課
おでんがおいしい季節ですね。「卵」に「ハンペン」「がんもどき」いろいろありますが、なんと言っても味の染み込んだ「だいこん」、おいしいですね。
【日本を代表する野菜】
だいこんは、古くから日本人の食生活を支えてきた野菜のひとつで、『おしん』が「だいこん飯」を食べていた頃は、まさに日本の野菜として、今の3倍くらいが食べられていました。
だいこんは「すずしろ」として春の七草にも数えられ、「練馬だいこん」、「三浦だいこん」などと日本各地でそれぞれの地名を名前にした地域色豊かな品種が作られてきました。世界一大きな「桜島だいこん」や世界一長い「守口だいこん」などは有名ですね。
【今は青首(あおくび)が主流です】
しかし、最近では根の上の方が薄い緑色をした「青首だいこん」が全国的に作られています。
これは、辛みが少なく甘くてみずみずしいうえ、その長さや形が畑から引き抜いたり輸送に楽だったことや、病気に強く、す入りが少ないなどの理由から全国に広まったためです。
今では、たくあんなどの漬物用に用いる白首(しろくび)系のもの以外は、ほとんどがこの青首系となっています。
【上下どちらが辛い?】
ところで、だいこんは上下どちらが辛いと思いますか?そう、葉に近い上の方が甘くて、下の方が辛いのです。ですから、上の方をだいこんおろし、中間を煮物、下の方は味噌汁や漬け物に使うといっそうおいしく食べられます。また、葉っぱも栄養が詰まっているため、「ハットリ君」など、葉っぱを収穫するための品種もあります。
【埼玉のだいこんは】
最近、県内の学校給食に地場産の野菜が使われる例が多くなりましたが、だいこんは1番多く利用されています。
本県のだいこん生産量は2万7600トンで全国20位(平成11年度)。岡部町や川越市、所沢市などをはじめ入間地方や漬け物の産地である大里地方で多く生産されています。青首だいこんが中心ですが、大里地方では白首のだいこんも作られています。
生よし、煮てよし、漬けてよし。彩の国埼玉のだいこん。どうぞご賞味ください。
給食会報126号(平成14年1月)から
県農林部経済流通課
来年サッカーのワールドカップ会場となる埼玉スタジアム2002が完成しましたね。日本は、初戦をここで戦うそうです。
ところで、このスタジアム付近、綾瀬川流域の湿田地帯は、実は古くからの「くわい」の産地なんですよ。
「くわい」は、葉の形が田畑を耕す鍬に似ていることから、鍬に似た芋=「鍬芋」が転じたとも言われています。食用としているのは日本と中国だけだそうですが、中国では「慈姑」と書くそうです。日本へは、飛鳥・奈良時代には伝わっていたようです。
オモダカ科の多年草の水生植物で、ジャガイモと同じように地下に出来る「塊茎」と言われる部分を食用とします。この塊茎には、翌春に伸びる芽が付いているので「芽が出る」に掛けて、縁起物の野菜として正月料理など祝い事の料理に用いられます。
「くわい」には青くわいと白くわいがあり、埼玉の「くわい」は色の良い青くわいで、生産量は全国1位を誇ります。多くの人々に芽が出るようにと祈りを込めて全国に出荷されています。
【暮らしのとなりが産地です。】
最近、地産地消という言葉を新聞雑誌などでも多く見かけるようになりました。食べ物はその土地の水と土、天候で育ったものを旬に食べるのがやっぱりおいしいですね。
埼玉県は約700万人の方が暮らす大消費地ですが、同時に全国7位の生産額を誇る野菜をはじめとして、農業生産がとても盛んです。
温暖な気候と晴天日が全国1位と太陽の恵みをたっぷりと受けて育ったおいしい農産物が、食卓のすぐ近くにある。そんな、埼玉の味覚を存分に味わってもらいたく、農業団体や県では、県産農産物のPRを精力的に行っています。
給食会報125号(平成13年10月)から
県農林部経済流通課
さあ、暑い夏がやってきます! 水分タップリのなしでのどを潤しましょう!
【日本なしは日本だけの果物】
なしには、日本なし、西洋なし、中国なしの3種類があり、私たちが普段食べている「幸水」「豊水」「二十世紀」などは、日本なしです。日本なしは、日本にしかない果物で、九州から北海道まで全国各地で栽培されています。
「なし」という名前が「無し」に繋がるのを嫌って「ありのみ(有りの実)」とも呼ばれ、日本書紀のなかにも栽培を勧める内容が載っているそうです。江戸時代になるとなし園が各地で見られ150種以上のなしが栽培されていたようです。
種をまいてから実がなるまでのことを俗に「桃栗三年、柿八年」などといいますが、なしの場合は18年程かかるといわれています。もっとも今は接木をするので、もっと早く成長します。
【なしを食べるとおしっこが出る?】
なしは90%近くが水分ですが、ミネラルや酵素の働きで利尿効果や肉料理の消化を助けたり、疲れをとる働きがあります。また、昔から風邪で熱がある時に熱を和らげ、口やのどの渇きをいやすのに効果があるといわれています。
【埼玉のなし】
埼玉県は、昔からなしづくりの盛んなところのひとつで、「幸水」や「豊水」「新高」などの品種が、南埼玉地域や児玉地域などを中心に、県内各地で栽培されています。
なしは4月下旬から5月上旬頃に花が咲き、だいたい4か月から5か月後に収穫されます。「幸水」は8月上中旬、「豊水」は8月下旬から収穫が始まり、「新高」は9月から10月に収穫されます。
ハウスでの栽培も行われていて、6月の下旬から収穫が始まります。
埼玉のなしの、そのみずみずしさと歯触り、甘さは大好評です。
今年は、残念なことに産地に雹が降り、実の表面に傷が付くなどの被害が出てしまいましたが、産地ではおいしいなしの生産に全力で取り組んでいます。
観光農園や直売所も各地にあって身近な埼玉のなし、どうぞご賞味ください。
『埼玉の農産物情報はこちらhttp://www.pref.saitama.jp/A06/BP00/syoku/index.html』
給食会報124号(平成13年7月)から
県農林部経済流通課
毎日寒い日が続きますね。暖かいお鍋がおいしい季節です。今回はお鍋に欠かせない「ねぎ」を御紹介します。
【ねぎといえば深谷ねぎ】
埼玉自慢の野菜はたくさんありますが、「深谷ねぎ」もそのひとつ。「深谷ねぎ」とは、深谷市を中心に妻沼町、本庄市、上里町など県北の利根川流域で生産される、白身が長い根深ねぎの総称です。明治時代の後半から藍(染料の原料)の栽培に代えて作られ始めました。この地域は耕土が深く土地が肥えており、品質の良いねぎが生産されています。大正時代に鉄道を利用して深谷駅から東京をはじめ各地へ出荷されたことから「深谷ねぎ」の名が広がりました。
現在、埼玉県ではこの「深谷ねぎ」のほか、県東部の越谷市などでもねぎが栽培され、全国で2位の生産量を誇っています。
【根深と葉ねぎ】
日本のねぎは「根深ねぎ」と「葉ねぎ」の2種類に分けられます。
「根深ねぎ」は白身の部分が長いので白ねぎとも言われ、関東を中心に東日本で多く栽培されています。「葉ねぎ」は青ねぎとも呼ばれ、関西を中心に西日本での栽培が盛んです。最近では関東でも利用されるようになりました。「万能ねぎ」は、葉ねぎを若取りしたものです。
【ねぎに蜜が?】
ところでねぎの白い部分は何だと思われますか。茎? 残念。ねぎの茎はとても短く根っこの付け根の堅い部分だけです。普段食べているのは葉の一部(葉鞘〔ようしょう〕)なんです。ねぎに土をかけて(土寄せ)上に上に伸ばすことで、あの白く長いねぎにするのです。
また、ねぎの葉に蜜が出るのを知っていますか? ねぎは寒さ(霜)にあたるごとに甘さが増してきますが、特に12月中旬から2月下旬にかけては、ねぎの葉を注意してみると粘りけのある小さな水滴が噴き出しているのが見られます。これは、光合成で作られた貯蔵養分「蔗糖」で、このあふれ出る蜜は、十分に太陽の光を受け、盛んに光合成している証です。この水あめ蔗糖の噴き出る季節が「深谷ねぎの旬」でおいしい理由です。
快晴日数全国1位、冬の日照時間が月200時間を超す恵まれた陽の光で育てられた埼玉のねぎ。どうぞご賞味ください。
給食会報123号(平成13年1月)から
県農林部経済流通課
皆さんは、埼玉県の農業といえば、何を思い浮かべますか。深谷ネギ、川越のサツマイモ、入間のホウレンソウなど野菜畑を連想する方が多いと思います。
確かに埼玉県は、生産量全国1位を誇るブロッコリーをはじめとして全国6位の野菜の産地であり、多くの野菜が生産されていますが、実は畜産も野菜、稲作に次いで県農業の重要な位置を占めています。
今回は豚、中でも黒豚を紹介します。
【黒豚ってどんな豚?】
食の「素材」にこだわる日本人。厳選素材の豚肉、といえば黒豚ですね。
黒豚というと鹿児島のイメージがありますが、埼玉は、鹿児島、宮崎に次いでなんと日本で3番目の黒豚生産県なんです。
でも、そもそも黒豚って普通の豚とどう違うんでしょうか?
マンガ「美味しんぼ」で紹介されてから人気が爆発したと言われる黒豚ですが、実はこれまでその定義は曖昧で、自称黒豚が氾濫していました。これを改善するため、昨年9月から、バークシャーという品種のみから生産された豚肉だけを『黒豚』と表示出来ることになりました。
バークシャー種は、イギリスのバークシャー地方原産の豚で、体全体は黒色ですが六白(ろっぱく)といって4本の足と鼻、尾っぽの先の6ヵ所が白いのが特徴です。
肉はきめ細やかで甘みがあるこの黒豚は、他の品種に比べ、一度に生まれる子豚の数が少なく成長も遅いことから、その生産は少なく、全国で生産される豚全体の3%だけです。
【彩の国黒豚】
鹿児島に比べるとまだまだ知名度の低い埼玉県の黒豚生産ですが、最近「彩の国黒豚」という表示を見た事はありませんか。
これは、埼玉のブランド黒豚で、「彩の国黒豚倶楽部」という養豚農家集団が、イギリス系の純血バークシャー種だけにこだわって育成した黒豚です。飼料を統一するなどして大切に育てられ、あっさりとした脂ときめの細かい肉質が特徴です。
店頭で見かけたら、どうぞご賞味ください。
給食会報122号(平成12年10月)から
県農林部経済流通課
皆さんは、麦の収穫風景をみたことがありますか? 6月頃、穂が黄金色に色づいて、初夏なのにまるで秋のようです。それで、この収穫時期は「麦秋」と呼ばれています。
麦はイネ科の植物で、西アジアのペルシャ地方が原産地といわれています。最初は大麦が主に食べられていましたがパンを焼くようになると小麦が多く栽培されるようになりました。
麦が日本に伝えられた年代ははっきりしませんが、日本に伝わった小麦はめん類に適していたことから、めんとしての利用が発達しました。
うどんやそうめんは室町時代の頃からあったそうです。もっとも、いま食べているめんとは、ずいぶん違っていたようですが。
【日本の自給率は】
日本は年間約600万トンの小麦を消費していますが、そのほとんど(91%)をアメリカ、カナダ、オーストラリアから輸入しています。
日本で生産される小麦はほとんどがうどんなどのめん類に適した中力粉となるため、パンに適した強力粉になる小麦は輸入でまかなわれています。
【埼玉の小麦生産】
実は埼玉県は北海道、群馬県に続いて全国第3位(平成10年産)の生産を誇る小麦王国です。質のよい小麦がたくさんとれ、この粉を利用したうどんなどのめん類が盛んに作られています。「加須のうどん」などが有名ですね。
熊谷市を筆頭に妻沼町、美里町、行田市、上里町など県北部が主産地となっており、1年間に米と麦をつくる二毛作もおこなわれています。
【学校給食に使われています】
県内の学校給食には、県学校給食会によって、県内産の小麦を積極的に使用いただいています。
学校給食で使用されるうどんは平成11年度から県産小麦100%使用の「地粉うどん」になっています。
また、今年度からは、県産小麦を原料に焼き上げたパン「さきたまロール」も登場しました。国内産の小麦で作ったパンを全県的に供給するのは全国でも初めてのことで、注目されています。
子供達の評判も「とってもおいしい」と非常に良いようです。
子供達がちょっと羨ましいですね。
給食会報121号(平成12年7月)から
県農林部経済流通課
世界中でみんなを元気モリモリにしているほうれんそう。今が旬です。
【ほうれんそうの実力】
ほうれんそうといえばポパイがほうれんそうの缶詰を食べてスーパーマンになるのを思い出しますが、実際100g(約5枚分)食べると1日に必要なビタミンAやCのほぼ全量を摂取できるほど、栄養価に富んでいます。鉄分は牛レバーに匹敵し、食物繊維も豊富で欧米では「胃腸のほうき」と呼ばれています。
【どこから】
ほうれんそうは漢字で「菠薐草」と書きます。菠薐はペルシャ(現在のイラン周辺)のことを指し、文字通りペルシャの草でした。ペルシャからシルクロード経由で東洋に渡ったのが東洋種。ギザギザの葉っぱが特徴です。ヨーロッパに渡って改良されたのが丸い葉っぱの西洋種です。
日本には17世紀に伝えられました。赤穂浪士が討ち入った頃の小説にも登場しています。
【生産の状況】
元々は秋から冬の野菜でしたが、東洋種と西洋種をかけ合わせて良いとこ取りをした品種が育成され、1年中生産されています。
また、最近シュウ酸の少ないほうれんそうが育成され、サラダ用として人気が出ています。
鮮度が命の葉っぱものでも、近年輸入が急増しています。茹でて冷凍したものが外食産業向けに、主に中国から輸入されています。
【ちょっとびっくり】
日本では株ごと丁寧に収穫しますが、ヨーロッパなどでは、なんと草刈り機で刈るようにして葉っぱだけを収穫しています。文化の違いといえばそうですが、これがコスト低下にもつながっているのかもしれませんね。
【埼玉のほうれんそう】
埼玉は全国第2位の生産を誇る大産地で、日本中のほうれんそうの約1割を年間を通じて生産しています。
深谷市、本庄市を中心に県北部と川越市、所沢市、狭山市を中心とした県南部が大産地となっています。
埼玉のほうれんそうは味と鮮度で市場からも高い評価を受けています。また、産地での減農薬・減化学肥料栽培への取組みが進んできています。
新鮮で栄養豊富な埼玉のほうれんそう。ぜひお試しください。
給食会報120号(平成12年1月)から
県農林部経済流通課
日本人にとってもっとも親しみがある豆と言えば、やはり大豆でしょう。食べ方も様々で、枝豆、煮豆、納豆、豆腐、みそ、醤油などなど、大豆を食べない日はないくらい、日本の食生活に欠かせない食材です。
【どこから】
大豆は、中国東北部が原産地で、朝鮮半島を通って縄文時代には日本にやってきたと考えられています。
奈良時代には、豆腐、納豆やみそが作られていたうえ、「古事記」に、豆(むかし大豆は単に「豆」と呼ばれていました)という字が多く登場していることから、大豆はむかしから、日本の食生活にかかせないものだったようです。
【大豆の実力】
畑の肉ともいわれる大豆には、タンパク質がゆでた豆100g中に約16g含まれ、牛肉にほぼ匹敵します。
また、現代日本人が所要量に唯一達していない栄養素であるカルシウムが、大豆には100g当たり70mgと多く含まれていること、食物繊維も豊富で、大豆サポニンがコレステロールを抑える働きがあるなど、実に頼りになる食材です。
【ご飯との相性】
大豆のタンパク質は、特徴としてリジンというアミノ酸が多く、メチオニンというアミノ酸が少ないのですが、米には逆にリジンが少なく、メチオニンが多くなっています。
ご飯に豆腐のみそ汁という和食の王道は、まさに理にかなった組合せといえるでしょう。
【大豆の生産状況】
そんな大豆の自給率はわずか3%で、年間約500万tをアメリカやブラジル、中国から輸入しています。輸入大豆の多くは、製油に用いられ、国内大豆は煮豆や納豆、豆腐等に用いられています。
近年、国産大豆見直しの機運が高まり、生産面積も増加傾向にあります。埼玉県も生産を推進しています。
【埼玉の大豆】
埼玉の大豆生産は、若いうちに収穫する枝豆の生産が盛んで、全国3位の生産量を誇ります。一方、大豆の方は、まとまった産地は少なく、生産量も多くありませんが、地域の豆腐、醤油業者での利用や、各地の農家集団等で地域独自の味噌が造られ、直売所等で販売されています。
現在、学校給食食材への県産大豆利用を推進しています。
給食会報119号(平成11年10月)から
県農林部経済流通課
夏の太陽と共に、トウモロコシの季節がやってきました。
トウモロコシは米や麦と同じイネ科の植物です。中米が原産で、コロンブスがヨーロッパへ持ち帰ったことから世界中に広まりました。日本には江戸時代の初めに伝えられましたが、一般に食べられるようになったのは明治になってからのことです。
【トウモロコシの種類】
トウモロコシは、大別すると、爆裂種、フリントコーン、デントコーン、スイートコーンなどに分けられます。爆裂種はポップコーン用。フリントコーンやデントコーンはすりつぶして食用にしたり、飼料用、加工用原料などに使われます。スイートコーンは糖がでんぷんに変わらない性質の甘い品種で、未熟なうちに収穫して焼いたり茹でたり缶詰などにして食べられます。日本で食べられているのは、もっぱらスイートコーンです。
スイートコーンは、甘さを追求して品種改良がなされてきました。80年代前半頃まではハニーバンタムに代表されるスーパースイートが主流でしたが、その後さらに甘い品種として、黄色と白の粒が混ざったバイカラーコーンが登場しました。現在日本のスイートコーンのほとんどは、「ピーターコーン」を主とするバイカラーコーンが生産されています。
最近、「味来(みらい)」など甘さでさらに上をゆくモノカラー(黄色一色)の品種が育成され、注目を浴びています。
【おいしい、新鮮、埼玉産】
どんなに甘いトウモロコシでも、収穫から時間がたてばたつほど糖分が減少し、食味が低下します。鮮度が勝負の野菜の中でもトウモロコシは特に顕著で、まさにタイムイズウメ~です。
本県のトウモロコシは、北海道産が出回る前の6月中旬~7月いっぱいが旬で、味・品質ともに市場から高い評価を得ています。
また、地元の旬の味をみなさんに味わっていただくために、産地・関係者一丸となって、朝収穫した物が夕方の買物時に店頭に並ぶような取り組み(6時間流通)も始めています。
お店で「埼玉産トウモロコシ」を見かけたら、是非そのおいしさを確かめてください。
給食会報118号(平成11年7月)から
県農林部経済流通課
「さといも」が日本に伝わってきたのは、縄文時代といわれ、奈良時代の歌集「万葉集」にも「宇毛(うも)」として「さといも」が登場しています。江戸時代までは「いも」と言えばさといもを指すほど人々に親しまれていました。
【さといもの種類】
「さといも」の種類はとても多く、国内だけでも実に約200種類ものさといもがあります。
○土垂(どだれ) 子いも、孫いもを食べる品種です。子いもに比べ、孫いもの方が少し柔らかく、おいしいと言われています。埼玉県で生産されている6~7割がこの種類です。
○たけのこいも 親芋を食べる品種で、九州を中心に栽培されています。子いもの数が少なく、大きくなりません。そのかわりに親芋は大きく、長さ60cm、径10cmにもなり、たけのこのように地上に頭を出します。市場では「京いも」と呼ばれます。
○八つ頭(やつがしら) 親いも、子いも、両方を食べる品種です。親いもと子いもが分かれず、塊になっています。人の頭(かしら)に立つ、という語呂合わせから、正月のおせち料理に使われます。
【さといものぬめりは】
さといもの皮をむくと手がかゆくなるのは、アクの中に含まれるシュウ酸カルシウムが原因です。このシュウ酸カルシウムは針のような形をした結晶で、これが手に付くとチクチクしてかゆくなるのです。
また、さといものぬめりは、たんぱく質と炭水化物が結びついてできていますが、このぬめりに含まれるムチンという糖タンパク質には、解毒作用があり、胃や腸の潰瘍を防いだり、老化を防ぐ働きがあります。
【高品質な埼玉のさといも】
埼玉県のさといもの収穫量は全国第4位。所沢市、狭山市、川越市など入間郡で多く生産されています。
本県の生産者は落葉を使った土づくりをはじめとした栽培管理の徹底により、品質の高いさといもを生産しています。この生産者の努力により、本県のさといもは、味・品質ともに市場から高い評価を得ています。
近年、小型のさといもを中心に中国からの輸入が増えてきていますが、「埼玉県産のさといも」を店頭で見かけましたら、是非お試しください。
給食会報117号(平成11年1月)から
県農林部経済流通課
【栄養いっぱい!ブロッコリー】
緑黄色野菜の中でもブロッコリーの栄養価はトップクラス。ビタミンや無機質が豊富で、特にビタミンAやCをとるにはお勧めの野菜です。
ブロッコリーは味や香りにくせが少ない野菜なので、サラダや炒め物、煮物など様々な料理に使われています。私たちが食べているのは、つぼみと茎の部分です。
ブロッコリーは地中海沿岸生まれで、アブラナ科の野菜。カリフラワーとともに、「ハナヤサイ」などと呼ばれるキャベツの仲間です。明治時代にカリフラワーとともに日本に伝えられましたが、当時の人々には受け入れられなかったようです。ようやく人気が出てきたのは昭和40年代以降のことです。
【埼玉県はブロッコリーの大産地】
埼玉県のブロッコリーの収穫量は1万2900tで全国第1位(8年度)。岡部町、深谷市、本庄市など県北部を中心に生産され、秋から春先にかけて出荷されています。
近年、カリフォルニア産をはじめとする輸入ブロッコリーが増加し、年間を通して市場に出回るようになってきました。
この輸入ブロッコリーは、収穫後段ボ-ルに詰め、鮮度を保持するためシャーベット状の氷をすき間なく入れ、船で12日間ほどかけて輸入されます。
これに対して本県では、コスト低減に努力する一方、「品質」はもとより、収穫の翌日に食卓へお届けできる「鮮度」や「味の良さ」をうりものに、輸入物に負けないよう積極的にPR活動を行い、需要拡大に努めているところです。
特に埼玉のブロッコリーはやわらかくて茎までおいしく食べられるのが特徴です。お店で「埼玉産」を見かけたら、是非お手にとってご覧になってください。
【おいしいブロッコリーを選ぶには】
最後においしいブロッコリーの選び方を御紹介します。
つぼみがすき間なくよくしまっていて、こんもりと盛り上がり、色は濃緑色のものを選びましょう。つぼみが開いて黄色みがかったものは味も歯ざわりもよくないので避けます。
茎の切り口がみずみずしいものを選びましょう。すが入っていたり、切り口が割れているものは避けます。
給食会報116号(平成10年10月)から
県農林部経済流通課
【ヘルシードリンク お茶】
近頃、消費者の健康志向、簡便志向を受けて、「健康ドリンク」「機能性飲料」といった飲み物がたくさん販売されています。このような健康ドリンクの中でも、大変長い歴史と実績をもっている飲み物がお茶です。
お茶の原産地は中国といわれています。中国ではおよそ5千年も前にお茶を薬として飲用していたようです。
お茶が日本に渡ってきたのは平安時代で、臨済宗の開祖 栄西禅師が中国から種子を持ち帰り、栽培が始まったと言われています。栄西禅師は著書「喫茶養生記」のなかで、『茶は養生の仙薬なり。延命の妙術なり。(中略)古今奇特の仙薬なり。』と著しています。
昔から体に良い、とされてきたお茶ですが、最近では効用について、様々な研究がなされています。
お茶には、茶カテキン、カフェイン、各種ビタミン、ミネラル、フッ素、マンガン等の微量元素など様々な成分を含んでいます。
これらの成分は様々な働きをしていますが、その中でも今、最も注目を集めているのが「茶カテキン」です。茶カテキンは、お茶の渋みであるタンニンの一種で、その作用は発ガン性を抑える作用、血中コレステロールを低下させる作用、老化を予防する作用、血圧や血糖の上昇を抑える作用、抗菌作用、虫歯を防ぐ作用、口臭を予防する作用など、実に様々な働きがあります。
【本県の特産『味の狭山茶』】
狭山茶は、「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と狭山茶摘み歌に歌われるように、味の良いことで知られています。
栽培されるようになったのは、鎌倉時代、京都の高僧 明恵上人が茶の木を植えたのが始まりと言われ、江戸時代に産業として発展しました。
現在は入間市、所沢市、狭山市を中心に栽培されており、生産量は全国第10位。茶摘みは5月と7月に年2回行われます。
様々な効用があるお茶。多様な飲料がある中で、この身近な飲み物を見直してはいかがでしょうか。
給食会報115号(平成10年7月)から